門弟育成にあたっての姿勢



  育成に対する姿勢

入門を希望される方で、最初から常磐津を習いたいと言って入門された方は、検番等における芸者さんの稽古を別にして、一般の方でこの50年、約300人のお弟子さんが入門されましたが、ごく少数です。
三味線に興味を持ったから触れてみたいと入門なさる方がほとんどです。そのような方にいきなり常磐津はお教えいたしません。

先ずヨーロッパ音楽と違う点、三味線の不思議さ及び魅力を、演奏を交えて説明してさし上げ、三味線音楽に興味を持っていただくことからはじめます。

いろいろな面で個人差がありますので、一人ずつマンツーマンの稽古になります。三味線のみ、唄のみ、三味線と唄両方とご希望に合わせます。
習い始められた以上は少しでも早く習得なさりたいでしょうから、レッスンする曲の録音テープと、私の作った独特の三味線譜を使って、どうしたらこの人は早く覚えるか、早く覚えていただけると私自身が嬉しいので、いろいろ考え考えお教えしております。

「常磐津のセリフは歌舞伎のセリフの口跡そのままですから、歌舞伎役者になった実感が得られる、と云うところがミソであります」。

月謝の額は、三味線のみ、唄のみ、三味線と唄両方。そして回数が月に1回から4回まで、習われる方がご自身の経済状態に合わせて選べるようになっており、また学割などもありますので、入門の時点でお話し合いにより決める事にしております。

稽古日は私の仕事の都合上定期的には決められないので、歯医者さんの予約のように、前の月に話し合いで決めております。 月謝以外の出費は殆んどありません。年に1回成熟度を試すため私の家の舞台でお浚い会を致しますが、費用は月謝分くらい、参加は自由で強制はいたしません。




                                              Copyright (C) 2007-2012 Tokiwazu-Tozo All Rights Reserved.